薬物を使った性暴力は、卑劣な行為であるにもかかわらず、「直後の検査で検出されな
い限り証明が難しい(警察が検査してくれないことも多い)」「被害者の記憶が鮮明で
ない場合が多く証言することが難しい」など裁判をするのにも多くのハードルが立ちはだかります。
今回の公開講座では、薬物を使った性暴力事件に医師として意見書を書き、また良き支援
者として原告に寄り添ってこられた長井チヱ子さんを講師にお呼びします。
この事件は2016 年3月、民事裁判で勝利判決を勝ち取りました。判決では、薬物の使用は断定されませんでしたが、「薬物を使用したと疑うことには相応の根拠がある」とし、被害者の供述についても「欠落や曖昧に見える部分もないではないが、酩酊、意識や記憶の喪失、覚醒直後、衝撃的かつ思い出すことも苦痛となる性的被害の体験と言った事情を考えれば、そのような部分が存することはむしろ当然」と、被害者の供述の信用性が全面的に認められました。
また、酩酊状態での性暴力に対し、その状態に乗じた加害者の悪質性を断じ、「被害者の落ち度と見ることは相当ではない」とはっきりと示す素晴らしい結果でした。
長井さんには、この裁判の意義、判決内容について話していただきます。薬物やアルコールを使った性暴力事件が増加している現状で、貴重なお話を伺えると思います!
● 日時 2016 年6 月25日 ( 土 ) 13 時 30 分 ~17 時
● 場所 エルおおさか・南館101
(大阪府立労働センター)
*いつもと日時・場所が違います。ご注意ください。
● 講師 長井チヱ子 さん
(にれの木クリニック院長)
● 参加費 1000 円
*維持会員の方は無料です。*参加は女性のみ